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2023.11.01 Wed
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stand CANTUS

Category  Work

北海道札幌市のドーナツスタンド。

 

円山公園駅から程近い商店街に面したマンション1階の車庫を改装した。トランスファットフリーのショートニングと北海道産の牛乳を使用した体に優しいドーナツは、同エリアにある本店のファクトリーラボから毎日作りたてが運び込まれる。駅から離れた住宅街に位置する本店と明確に区別するため、ここでは立地に合わせて通勤通学や買い物の途中に気軽に立ち寄れるキオスクのような在り方を目指すことにした。

 

クライアントからのリクエストは、クリエイティブワークの要素の一部である北欧のイメージを取り入れてほしいというものだったが、特定の国やモチーフなどの指定はなかったので、自由に旅をするように考えていたところ、ヘルシンキのキャノピーキオスクの存在を知った。キャノピーキオスクは1920年代にヘルシンキで建築され始めた庇がある小型の売店で、その後ヘルシンキオリンピックを機に建設が加速する。今も数軒が現存し、期間限定のイベント出店のような形で利用されているようだ。
車庫にはもともと電動オーバースライダーシャッターがあった。これを撤去せず、上がった状態のシャッターをキャノピーに見立てたキャノピーキオスクを車庫の中に建てることにした。
キャノピーの下は店内と外部の中間層のようになり、ドーナツを店先で気軽に買う感覚をもたらすことができた。

 

Worksのページに竣工写真をアップしました。ぜひご覧ください。