Category Work
ANATOMICA KYOTOの設計を担当しました。
Worksのページに竣工写真をアップしました。ぜひご覧ください。
ANATOMICAは、1994年にフランス・パリで創業した、歴史と伝統、フィッティングへのこだわりをベースに、人体の構造と動きに沿ったアナトミカル(解剖学的)なものづくりをコンセプトとするブランドです。アイテムの多くはフランスのワークウエアが基になっていて、それらをいかにエレガントに着こなすかを提案しています。
築100年を超える町家の改修。町家はそこで働き暮らす人たちのための民家で、ANATOMICAと町家はどちらも営みや生業とともにあるという点に着目し、そこからインテリアデザインを展開していくことを試みました。工事現場や作業場など、日頃クリエイティブの現場で目にしてきたものの集積から着想した仕様を、私たちが考えるエレガントを通してインストールしました。
「京都の町家」は、とても強いワードではあるけれど、迎合するのでも対比を図るのでもなく、理解をもった上で、時代、国境、ジャンルを超えた共通項「WORK」を軸に、それぞれのアイデンティティを保った状態のまま並走したいと考えました。
かつて客間として使われていた場所には、ANATOMICAが最も大切にしているシューフィッティングスペースを据えました。ほぼ既存のまま残した床の間と縁側の先には、成井大甫氏の作庭による坪庭が見えます。過去と現在の景色が時間を超越して重なり、新しい風景が生まれる様子をイメージしました。