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2024.03.20 Wed
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CONVERSION

Category  Blakiston, Work



会場構成を担当した札幌国際芸術祭2024の会期中に、自分のギャラリー「BLAKISTON」でも何かしたいと思い立ち、開催に至った企画展です。
約1ヶ月に渡って開催された芸術祭期間中に、会期3日間の自主企画展を2つ開催しました。
Worksのページに記録写真をアップしました。ぜひご覧ください。
前田 麦 展「Drawink」
辻 有希 展「moving」

 

アーティスト・前田 麦の作品展「Drawink」と、木工作家・辻 有希の作品展「moving」。
内容が異なる作品展を、転換のためのインターバルを挟み、各3日間ずつ同会場で開催しました。
共通マテリアルはロープ。空間構成をコンバージョンすることによって2つの展示を紐付けました。
吊る、巻く、張る、縛る、囲う。
ロープの可能性を模索しながら、ほぼ即興で空間を構成するのは大変スリリングでしたが、作品と共にインスタレーションを作っているようでもありました。

 

mangekyoとBLAKISTON。
札幌市主催の芸術祭と自主企画。
私たちの仕事のA面とB面を、同時期に並列で作り、見てもらうことに意味があると思いました。
宣伝美術を芸術祭同様、川尻竜一さんに依頼させていただくことは必然でした。
タイトなスケジュールに痺れましたが、せっかく思いついたことは実行しなければ、という思いから、麦さん、辻さん、川尻さんにお声がけしました。
快諾してくださりありがとうございました。

 

2024.03.15 Fri
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札幌国際芸術祭 SIAF2024ビジターセンター@SCARTS

Category  Work

2024120日から225日に開催された札幌国際芸術祭2024。札幌文化交流センターSCARTSの会場構成を、グラフィックデザイナーの川尻竜一さんとともに担当しました。
Worksに竣工写真をアップしましたのでぜひご覧ください。

 

この会場には、総合インフォメーションを含む複数の異なる機能や展示が混在・点在しているため、さまざまな情報が集約するSIAF2024の出発点として、一番最初に訪れて欲しい場所でした。テーマは「ビジターセンター」。自然公園にあるビジターセンターは、「案内」「解説」「体験の促進」「休憩・避難」「調査・研究」「管理運営」これらの6つの機能を持つことが環境省によって定義されています。自然公園を芸術祭に置き換え、6つの機能を各展示エリアに適用したビジターセンターを作りました。

 

川尻さんと協働することが決定した当初から、出来上がった空間に対してサインを施すのではなく、インテリアデザインとグラフィックデザインが最初から完成まで並走するイメージを持っていました。「空間を仕切ること」と「視覚で情報を伝えること」。インテリアデザインとグラフィックデザインのお互いの領域に近づいたり、時には越えることで生まれる「平面以上、立体未満」の境界による会場構成を試みたいと考えました。

 

地図上の目的地にペンで印をつけるような感覚で、各展示エリアを色分けしたラインで囲みました。畳の縁や、体育館のコートラインのように、床面に引かれたラインは内と外の境界・領域を生みます。ラインは展示エリアの仕切りであり、サインでもあります。

 

この会場が他の会場と大きく異なる点は、施設に併設するコンサートホールや図書館の利用、通勤通学の通り道など、会期中も芸術祭を目的としていない人が日々利用する点で、いつもの景色が今だけの特別な仕様になっているということを明確に演出することも重要であると考えました。

2024.03.12 Tue
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マリコ菓子舗

Category  Work

これまでイベントやポップアップで営業されてきた焼き菓子店、マリコ菓子舗の実店舗の設計を担当しました。
Worksのページに竣工写真をアップしましたのでぜひご覧ください。

 

製造過程や背景が見える地域に開いたファクトリーショップ。厨房の窓からマリコさんが迎えてくれます。
実店舗での営業と並行して今後も継続するイベント出店やオンライン販売など、今後の運営を見据えて働きやすい厨房計画に重きを置きました。

 

引き渡しの日にマリコさんが、
「昨日は楽しみで眠れなかった」
「早くここでお菓子を作りたい」
と笑顔で言ってくれたのが嬉しかったです。

2023.11.01 Wed
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stand CANTUS

Category  Work

北海道札幌市のドーナツスタンド。

 

円山公園駅から程近い商店街に面したマンション1階の車庫を改装した。トランスファットフリーのショートニングと北海道産の牛乳を使用した体に優しいドーナツは、同エリアにある本店のファクトリーラボから毎日作りたてが運び込まれる。駅から離れた住宅街に位置する本店と明確に区別するため、ここでは立地に合わせて通勤通学や買い物の途中に気軽に立ち寄れるキオスクのような在り方を目指すことにした。

 

クライアントからのリクエストは、クリエイティブワークの要素の一部である北欧のイメージを取り入れてほしいというものだったが、特定の国やモチーフなどの指定はなかったので、自由に旅をするように考えていたところ、ヘルシンキのキャノピーキオスクの存在を知った。キャノピーキオスクは1920年代にヘルシンキで建築され始めた庇がある小型の売店で、その後ヘルシンキオリンピックを機に建設が加速する。今も数軒が現存し、期間限定のイベント出店のような形で利用されているようだ。
車庫にはもともと電動オーバースライダーシャッターがあった。これを撤去せず、上がった状態のシャッターをキャノピーに見立てたキャノピーキオスクを車庫の中に建てることにした。
キャノピーの下は店内と外部の中間層のようになり、ドーナツを店先で気軽に買う感覚をもたらすことができた。

 

Worksのページに竣工写真をアップしました。ぜひご覧ください。

2022.12.29 Thu
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Fresh Cream Desserts jiri

Category  Work

 

北海道釧路市に、お菓子屋さんを作るプロジェクト。

 

2018年にオフィスを設計させていただいたAMAYADORIさんからお声がけいただき、mangekyoはインテリアデザインを担当しました。

 

釧路市は霧の発生率が日本一といわれ、「霧の街」とよばれている。店名の「jiri(ジリ)」は、海から発生した粒が大きな霧を指す、釧路特有の言葉だそう。海から発生した霧を吸った根釧地区の牧草を食べている牛のおいしいミルクを使った生クリームのお菓子の店。
霧のように白く、淡い口溶けのお菓子を、より強く印象付けるインテリアを目指したいと考えた。

 

立地は、釧路駅と観光名所のひとつである幣舞橋を繋ぐ通りに面した路面店。少し寂しくなってしまったこの通りに、遠方から訪れる人たちにとっては見にいきたい風景となり、地元の人たちにとっては日常に自然と溶け込むような、街のあたらしい風景になり得る店を作りたいと思った。
見た人が、記憶や想像の中にある「霧」を想起する抽象的な表現がしたいと考え、細かい水滴の集合体である霧に対し、木材の小片で成型されたOSBを数種類の白で塗装し、メインマテリアルに採用した。輪郭がぼやけ、霧っぽい表現ができたように思う。誰もが一度は見たことがある建材を使うことで親しみやすい空間になるのでは、という考えもあった。家具のデザインは621に協力していただいた。

 

Worksのページに竣工写真をアップしました。ぜひご覧ください。